上野の森オルガンシリーズ2024では、古楽科とオルガン科共同にて、今年没後100年を記念してガブリエル・フォーレ(1845-1924)をとりあげた演奏会を企画しました。フォーレといえば、清廉な美しさで絶大な人気を誇る作曲家ですが、幼い頃からオルガンに親しみ、パリ・マドレーヌ寺院ほかさまざまな教会のオルガニストを務めました。 本公演では、フォーレの作品 ―歌曲《ヴェネツィアの5つの歌》、合唱曲《小ミサ曲》等、また彼に関わる作曲家たちの作品― 師匠であり友人だったサン=サーンス、サン=シュルピス教会で同僚だったCh. M. ヴィドール、弟子のロジェ=デュカスのオルガン作品などをお送りいたします。どうぞお楽しみになさってください!
廣江理枝(東京藝術大学音楽学部器楽科オルガン専攻主任・教授)
▊曲目
G. フォーレ/近藤岳:《ペレアスとメリザンド》Op.80 より〈前奏曲〉〈シシリエンヌ〉G. フォーレ:《ヴェネツィアの5つの歌》Op.58 《夢のあとに》Op.7-1 《薔薇》Op.51-4C. サン=サーンス:《3つの前奏曲とフーガ》Op.99 より第2番、第3番Ch. M. ヴィドール:《オルガン交響曲第6番》Op.42-2 より第1楽章、第4楽章G. フォーレ:《小ミサ曲》J. ロジェ=デュカス:《パストラール》G. フォーレ/J. スコット:《レクイエム》Op.48より〈アニュス・デイ〉G. フォーレ:《ラシーヌ讃歌》Op.11
▊出演者
廣江理枝 オルガン Rie Hiroe Organ
桐朋学園大学音楽学部ピアノ専攻卒業。東京藝術大学大学院オルガン専攻修了。DAAD(ドイツ学術交流会)の奨学生として、ハノーファーならびにシュトゥットガルト音楽演劇大学に学び、国家演奏家資格を取得。オーデンセ、武蔵野市国際オルガン・コンクール最高位、シャルトル大聖堂国際オルガンコンクール第1位・聴衆賞受賞。世界各国を巡る演奏ツアーの後、帰国。多岐にわたる録音・演奏活動のかたわら、多くの国際コンクールの審査員を務める。東京藝術大学音楽学部教授。(一社)日本オルガニスト協会副会長、日本オルガン研究会会員、東京ドイツ語福音教会オルガニスト。
近藤岳 オルガン Takeshi Kondo Organ
オルガニスト、作・編曲家。東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。同大学別科オルガン科修了。同大学大学院修士課程音楽研究科(オルガン)修了。2006年文化庁新進芸術家海外研修員としてフランス(パリ)に留学。2004年7月ミューザ川崎シンフォニーホールのオープン当初から18年3月末までホールオルガニストを務めた。2020年刊行のオルガン教則本『オルガン奏法 パイプでしゃべろう!パイプで歌おう!』(道和書院)編著者。現在、横浜みなとみらいホール・ホールオルガニスト。東京藝術大学、国立音楽大学非常勤講師。(一社)日本オルガニスト協会会員。
野々下由香里 ソプラノ Yukari Nonoshita Soprano
東京藝術大学音楽学部声楽科卒業、同大学院修了。1985年関西フランス音楽コンクール第1位、86年日仏声楽コンクール第1位。パリのエコール・ノルマル在学中、ナント、トゥールーズなどの国際コンクールに入賞。89年レンヌ歌劇場に《フィガロの結婚》ケルビーノ役でオペラ・デビューし、レンヌとアンジェの歌劇場で活躍。帰国後はバッハ・コレギウム・ジャパンのソリストとして内外の公演・録音に参加。バロック・オペラでも活躍。現在、東京藝術大学音楽学部古楽科教授。日本フォーレ協会会員。フランス音楽コンクール審査員。
松岡あさひ ピアノ Asahi Matsuoka Piano
作・編曲家、ピアニスト。東京藝術大学音楽学部作曲科首席卒業、アカンサス音楽賞、同声会賞受賞。同大学院音楽研究科修士課程作曲専攻修了。2011年奏楽堂日本歌曲コンクール作曲部門第1位。2012年より文化庁新進芸術家海外研修員としてシュトゥットガルト音楽演劇大学に留学し、作曲のほかオルガン演奏法を学ぶ。共著書に『オルガン奏法 パイプでしゃべろう!パイプで歌おう!』(道和書院)ほか。現在、東京藝術大学演奏藝術センター准教授、日本ドイツリート協会会員。
東京藝大古楽専攻ヴォーカルアンサンブル
※スケジュール・曲目・出演者等は都合により変更となる場合がありますので、ご了承ください。
Comments